「14 テレビを消せば、人生という番組の主人公になれる」

私の弟が以前経営していたTシャツ屋で最大の売れ筋商品が「テレビをぶっつぶせ」と書かれた下にテレビが爆発する絵がプリントされたTシャツだった。私はそれを一枚買った。今でもそのTシャツを着て出かけると、それを見た人たちは落ち着かない気分になるようだ。

 あなたはテレビを消すことで実際に人生を変えることができる。まずは一週間に一日、テレビを消すことから始めるといい。そして自分の人生を大好きな「番組」にするのだ。すると、どうなるだろう。

 テレビを見る時間を減らすというのは、テレビ漬けになっている現代人には怖いことかもしれないが、何も恐れることはない。ゆっくり時間をかけてテレビ漬けを「治療」すればいいのだ。あなたがテレビの見すぎに気づいているなら「自分が住みたいのはブラウン管の向こう側か手前のどっちなのか」と自問することが役立つだろう。

 テレビを見ているときに、あなたが目にしているのは他人が楽しんでいる様子である。その人達は実に楽しそうだが、あなたは他人が楽しんでいるのを受身の姿勢で見ているに過ぎない。彼等はお金を稼ぎ、あなたは時間を無駄にする。

 他人が楽しそうにしている様子をたまに見るくらいならいいだろう。しかし、平均的世帯は一日に7時間もこんなことをしているのだ!あなたはブラウン管のどちら側に住みたいのか?テレビが本以上にやる気を起こさせてくれるかどうか、それをチェックしよう。あなたは一ヶ月前に見たテレビ番組の内容を思い出せるだろうか。では、一ヶ月前に読んだ本の内容は?どちらがより価値があり、より長続きする印象を与えたか?どちらの娯楽があなたにやる気を起こさせたか?

 往年の喜劇役者、グラウチョ・マルクスは「テレビは大変教育的である」という言葉を残している。彼はその理由をこんな風に説明している。

「家の中で誰かがテレビをつけていると、私は別の部屋に行って本を読むことにしている」

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