専門家の起こす問題

・専門内の過去知識不十分
・専門内の過去の理解不十分、解釈ミス
・専門内の現在の知識不十分
・専門内の現在の理解不十分、解釈ミス
・専門内の予測の失敗
・専門外の失敗

「専門家優位性」と「非専門家優位性」

専門家の領域

専門内の過去知識←比較的十分
専門内の現在知識←比較的十分
専門内の将来知識←ほぼ不十分
専門外の知識全般←ほぼ不十分 

専門家の得意な分野、不得意な問題

(◯)専門内の過去知識で対応できる問題
(◯)専門内の現在知識で対応できる問題
(✕)専門内だが将来知識、予測が重要になる問題
(✕)専門外の問題

(◯)過去、現在の知識で対応可能、不確実性低い、推論・予測のウェイトが低い
(✕)過去、現在の知識で対応不可、不確実性高い、推論・予測のウェイトが高い

問題の3領域

「並の専門家の領域」
 ・手持ちの知識や経験で対応可
  →問題なし
「研究熱心な専門家の領域」
・手持ちの知識や経験で対応できないが、調べて対応可
  →調べれば問題なし
「最も頭のいい専門家の領域」
・手持ちの知識や経験で対応できないし、調べても対応難しい
  →思考力、分析力、推測力、予測力、心理的態度が重要になる

ノーベル賞級の超一流専門家でも、
でたらめな主張や予測を専門内でも専門外でも行うことは多い。
超一流研究者の大半は知識量、運、探究心などで成功したのであって、
情報が限られ、不確実性の有る状況下での思考力で成功したわけではない。
彼らの多くは情報不足、不確実性のある状況での判断はでたらめに近い。

専門家は、過去の知識や現在の知識を学ぶことで専門家になる
専門家は、情報不足な状況で推測や予測をする教育をあまり受けていない
専門家は、自信過剰が理解していない

専門家の起こす問題

専門内問題:専門家が専門内で失敗する  (個人的にも、社会的にもダメージ大)
専門外問題:専門家が非専門分野で失敗する(個人的ダメージは大きいが、社会的にはそれほどダメージはない)

専門家の分類

「量分類」
知識量が少ない専門家
知識量が普通の専門家
知識量が多い専門家
「知識欲分類」
知識欲乏しい専門家
知識欲並の専門家
知識欲強い専門家
「思考力分類」
思考力が低い専門家
思考力が並の専門家
思考力が高い専門家

予測・推測が下手な理由

・予測・推測の方法を教育されてない
・自分が予測がドヘタである自覚が乏しい(自信過剰)
・仮説を立てると、仮説に都合のいい情報を集めやすい

知識の分類

・専門知識:特定領域の知識。広さ、深さがある。
・メタ知識:広範囲で使える知識、抽象的な思考法、発想法など。
専門家は専門知識はあり、専門知識と一体化したメタ知識は持っているが、
メタ知識だけを抽象化して、専門知識外に適応するのは苦手。
たとえば、医者が患者を診察する思考パターンと、自動車工が修理箇所を探す思考パターンはほぼ同じだが、
彼らはその思考パターンをメタ的な知識として他の分野で使えない。

メンバーのみ編集できます