グーグルやフェイスブック、そしてアップルが喧伝した理想郷は完全な嘘だ
クーリエ

・Evgeny Morozovは大手IT企業のテクノユートピア主義を批判
・デジタル社会が課す代償──個人情報の流出や、情報操作された選挙、コミュニケーションのコントロール──を10年前に予見
・元テクノユートピア主義(ネットが人をつなぎ、世界を変える)
・経済・社会インフラは、IT企業が提供するサービスに依存しています。IT企業は安全を意識し構築したのでなく儲けるために作った
・民主的にコントロールされているわけではないので社会は脆弱です
・TED How the Net aids dictatorships
・『The Net Delusion: The Dark Side of Internet Freedom』
 『To save everything, click here: Technology, Solutionism, and the Urge to Fix Problems that Don’t Exist』
・“デジタルの世界は万人に繁栄をもたらす素晴らしい世界である”というプロパガンダは真っ赤なウソだ
・政府だけがなし得たプロパガンダは、今日では写真、動画、ミームで今日では低コストでおこなえる
・サービスが無料なのは、広告があるからだと多くの人は思っているがちがう
 大手テック企業は、私たちのデータを集めて、それを元に商品を作り、ペンタゴンや投資銀行に売っています。
 私たちは、そうした取引のお金を1銭たりとも目にすることはありません。けれどもこれこそが、彼らの本当のビジネスなのです。
・モロゾフが最悪だと考えるのは、こうしたシステムが、永続的なものですらないという事実だ。彼はすでにこう警告している。
 10年もすれば、無料ウェブサービスは過去の遺物として記憶の彼方に追いやられるだろう、と。
・「私たちの大半はとても退屈な存在です。そんな私たちが生み出すデータはどれも似たり寄ったりで、そこから引き出せる結論は限られています。
 グーグルやフェイスブックは、それほど大量のデータを集める必要のない、別のビジネスを見つけることができるかもしれない。
 それが叶えば、無料サービスの提供はやめる、というのが理にかなった考え方でしょう」
・赤字を出すUberの典型的なシナリオは、競合他社を打ち負かしたうえで値上げすること。
 だが、モロゾフいわく「ウーバーの戦略はもっと洗練されている」。
 AIを駆使してルートや顧客、交通量に関するデータを蓄積し→自動運転車で営業→地元経済打撃→優遇税制で納税しない 
・既存のシステムから利益を吸い上げる少数のエリート。一方には、デジタル下層民。
 彼らは、そのシステムの代償を払うことになる。
・「恵まれた人々は、盗聴不可能な携帯電話『クリプトフォン』を3000ユーロ(約37万円)で買うことができる
・あまり運動をせず、栄養バランスも悪い人々は、スマートウォッチでモニタリングされているために、まともな保険にすら加入できなくなる
・この事態を打開するには、データを「個人資産」とみなすのをやめ、水や空気や知識のように「公的資源」と考えなければいけないという。
 そして、データを取り扱う際は「社会・経済的利益が優先されるべきだ」と。
「データを生み出すのは私たち市民です。私たちは、日常生活のなかでデータを生み出しています。
 けれども、大手テック企業はこうしたデータを利用し、AIを駆使してそれを商品化するようになったのです」
・彼が編み出した「気が散ること」への対処法は、無線LANカードを取り外せるタイプのパソコンを使い、
 集中する必要があるときは、無線LANカードとLANケーブルをタイマー付き金庫にしまうというものだ。
 だが、いまではもうこの方法を実践していないそうだ。なぜなら、彼はイタリアのカラブリア州に小さな家を持っているからだ。
 「カラブリア州はイタリアでもとりわけ貧しい地域で、私の家にはインターネット接続がありません。
 本を読んだり、執筆したりするときは、その家にこもるので

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