バブル論

バブルとはなにか

本質的価値、ファンダメンタルズ価値を大きく超えた価格形成

バブルは容易に見分けられるか?

・見分けるのは非常に難しい。

なぜバブルを見分けるのは難しいか?

・そもそも本質的価値、ファンダメンタルズ価値がはっきりしない
・ファイナンスにはファンダメンタルズを計算する手法があるがあまり当てにならない
・ファンダメンタルズ価値の推定方法によってバブルだともバブルでないとも言える

金融市場では比較的市場が効率的なはずだがなぜ起きるか?

・「合理的バブル(rational bubble)」
 
・「不合理的(よりバカ理論、greater fool theory)」

バブルが起きにくい場所、状況は?

・既存産業、既存領域、成熟産業、成熟領域
 →過去データー十分
 →これからどうなるのか予測しやすい

バブルが起きやすい場所、状況は?

・新興産業、新興領域、世の中を大きく変えそうなイノベーション
 →過去データーが不足
  →これからどうなるのか予測できない
   →悲観主義者:回避:何が起きるかわからないから避けたい
   →楽観主義者:突入:とてつもないことが起きるに違いない
    →楽観主義者が増え価格が上がると、悲観主義者も楽観主義者になりバブルを大きくする(合理的群衆行動)
・大規模な金融緩和により、成熟産業含め全体的に上がる場合がある(日本のバブル)

もし、バブルが起きやすい場所でバブルらしきものが起きていたらどうすべきか?

・バブルの危険性を意識しつつ参入すべき
・ゼロになってもいいとわりきれる金額でもいいから投資する
・バブルの初期参入者は儲けられる可能性が非常に高い
 (カリフォルニアのゴールドラッシュでも初期の参入者は十分に儲けた)
・バブルの後期参入者は儲けられる可能性が非常に低い
・バブル後期参入するぐらいなら、後期参入者に道具やサービスを提供したほうが良い 

暗号通貨や美術品のようにファンダメンタルズ価値がない場合どう考えるか?

・株や債券のように配当や利息といった収益を産まない資産は、価格は存在するが、ファンダメンタルズ価値は存在しないと思う
 →ファンダゼロでも、市場参加者の多くが他の投資家が買ってくれると信じていればバブル発生する

理解度の違いによるバブル分類

強いバブル(strong bubble)  参加者全員が「バブルと思っている」が、    バブルが維持されている状態
期待バブル(expected bubble) 参加者全員が「バブル「かも」と思っている」が、バブルが維持されている状態
(Allen,Morris,and postlewite(1993)による分類)

均衡、不均衡によるバブル分類

・均衡バブル :理論上の均衡として示されるバブル
・不均衡バブル:均衡として示されないバブル
 (浅古泰史(2020)による分類)

バブル崩壊の分類

・内生的バブル崩壊:内生変数による暴落、(情報など何もなくとも突然崩壊する場合も含む?) 
・外生的バブル崩壊:なんらかの外生ショック(事件、事故、規制変更などの影響あるニュース)により崩壊が始まる

バブルの学説

・『バブル学―通説では解けない歴史の謎』
柳川ほか
ゲーム理論で読むバブル 
バブル参考論文

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